ロータリー ボール スプライン  使用上の注意

NSBロータリーボールスプラインは、高精度な機械部品です。取扱いが不適当ですと、せっかくの高精度も無意味なものになってしまいます。ご使用においては、 下記の点についてご注意下さい。



■ ハウジング(取付穴)への取付け
・ スリーブ をハウジング ( 取付穴 ) へ 取付ける際 、平行を保ちながら静かに挿入して
   下さい。なお、ハウジンク゛ ( 取付穴 ) の 寸法 および内径公差につきましては、左覧
   取付穴 ( 参考 ) を参照して下さい。

■ 合マークの確認
 ・ スリーブ とスプライン軸には、下図に示すような合マークNoが記入されています。軸よ
    りスリーブを取外した場合の再組み立ては 、合マークNo の確認ならび、文字の向き、
    位置関係 をご確認のうえ行なって下さい。




■ スリーブの追加工と分解の禁止
  ・ スリーブに追加工することは、精度の低下、強度不足、また、異物の混入など、ボ一ル
     循環機能に悪影響をおよぼしますので絶対おやめ下さい。なお、 どうしても必要な場
     合には NSBへ相談して下さい。

  ・ スリーブ外径には、 高精度な回転ベアリングを適正に調整して組込んでありますので
     絶対に分解しないで下さい。

■ 保持器 ( リテーナ ) の保護
 ・ スリーブは、僅かな傾きでも軽快に動作しますので充分ご注意下さい。また、軸にスプ
    ライン溝の切上り部がある場合、スリーブが溝切上がり部へ移動しますと 保持器 ( リ
    テーナ) が破損する場合があります。テープ等でスリーブが溝切り上がり部へ移動しな
    いようにして下さい。

■ 異物 ( ゴミ ) の進入防止と軸端末加工後の処理
  ・ 組立て時、異物の侵入には充分ご注意下さい。軸を追加工した場合など、スリープ 内
     部また、回転ベアリング等に異物が侵入しますと、動き、ならびに、回転運動精度だけ
    でなく 寿命の低下 にもつながります。 
    また、軸への挿入を容易にするためにも、軸の追加工後の面取り、ならびに、スプライ
    ン溝エッジ部を丸やすり等で除去してから再挿入して下さい。

■ 潤滑と防錆
 ・ NSBでは、特別なご指示がない場合、通常 タービン油 ( # 90 〜 # 180 ) を潤滑油とし
    スプライン軸受け部に給油した状態で出荷しておリます。 回転ベアリングはシール付
    ( ZZ )を使用。また、グリース潤滑の場合には、リチウム石けん基万能グリース ( アル
    バニア No.2相当 ) をスプライン軸受け部に塗布致します。これらの潤滑油は、防錆も
    兼ておりますので、装置などへの取付け終了後、再度塗布するようにして下さい。
    また、再給油をする場合には、付着している古い潤滑剤は良く拭き取った後、新しい
    潤滑剤を給油してご使用下さい。